今月の臨床 胎児診断—テクニックと評価
超音波
12.奇形診断—頭部
坂井 昌人
1
,
岡井 崇
1
,
水野 正彦
1
Masato Sakai
1
1東京大学医学部産科婦人科学教室
pp.798-800
発行日 1991年7月10日
Published Date 1991/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904943
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胎児頭部奇形の超音波診断を行うためには,まず妊娠各時期における胎児頭蓋内構造の正常解剖・超音波断層像を理解しておくことが必要である。正中線上の大脳鎌,透明中隔,第Ⅲ脳室,その左右の視床,後方の中脳,小脳半球・虫部,側方では側脳室前角,体部およびその内部を占める脈絡叢,後角,島などは指標として重要である。
1980年1月1日より1990年12月31日までの間に当科で分娩した妊娠12週以降の7,275例中にみられた児の頭部奇形の症例を表1に示した。これらの所見をもとに超音波断層法による胎児頭部奇形の出生前診断について概説する。
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