総説
系統的リンパ節郭清術の意義—予防的,診断的,それとも治療的?
林 博章
1
,
藤井 哲也
2
,
山下 剛
2
,
石川 睦男
2
1日鋼記念病院産婦人科
2旭川医科大学産婦人科学教室
pp.813-819
発行日 2002年6月10日
Published Date 2002/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904671
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悪性腫瘍の診療で,リンパ節転移の有無は術式の決定,術後の治療法,予後推定に大きな影響を及ぼす.悪性腫瘍におけるリンパ節転移は各臓器において予後因子となることに,現時点で異論はないと思われる.リンパ節切除・郭清が予後を改善するか否かはいまだ議論の最中で確証が得られていないにもかかわらず,リンパ節郭清術が根治手術の一環として行われている.「系統的リンパ節郭清術は診断的,予防的,それとも治療的?」といった疑問について,EBMの観点からprospective randomized trialの報告を中心に,他領域のリンパ節郭清術の成績を含めて検証を行う.
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