総説
系統的リンパ節郭清術の意義—センチネルリンパ節概念
林 博章
1
,
藤井 哲哉
2
,
山下 剛
2
,
石川 睦男
2
1日鋼記念病院産婦人科
2旭川医科大学産婦人科学教室
pp.919-926
発行日 2002年7月10日
Published Date 2002/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904692
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現時点では臨床の現状と想定される臨床試験の困難性を加味するかぎり,リンパ節郭清の治療効果を立証する臨床試験を行うことがきわめて困難であり,現実的な対処としては,必要なものに対するリンパ節郭清術をいかに行うかを検討すべきである.現在、欧米で乳癌,悪性黒色腫に行われているセンチネルリンパ節の概念(TNM supplement 2000:The sentinel lymphnode is the first lymph node to receive the lym—phatic drainage from primary tumour.If it con—tains metastatic tumour this indicates the otherlymph node may contain tumour.If dose notcontain metastatic tumour, other lymph nodesare not likely to contain tumour.Occasionally,there is more than one sentinel lymph node)を取り込むことも婦人科悪性腫瘍治療の個別化の観点からの1つの選択肢であろう.そこで,センチネルリンパ節の概念が婦人科悪性腫瘍手術にどのように取り入れることができるかについて検証する.
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