今月の臨床 産婦人科手術における合併症管理のすべて
I 婦人科手術
3.腹腔鏡下手術
1.腹腔鏡操作の注意点—合併症と偶発症などから
伊熊 健一郎
1
,
山田 幸生
1
,
牛越 賢治郎
1
,
呉 佳恵
1
,
山本 尚子
1
,
坂口 健一郎
1
,
小野 利夫
1
,
子安 保喜
1
1宝塚市立病院産婦人科
pp.392-399
発行日 2002年4月10日
Published Date 2002/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904591
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はじめに
腹腔鏡下手術は,今や良性の婦人科疾患に対する標準術式になりつつある.その大きな理由は,従来法である開腹手術に比べて患者側には多くの利点のある手術方法だからと言えよう.しかしその一方では,従来法では起こり得なかった内容の合併症や偶発症に遭遇することも確かである1〜5).その危険性は,トロッカー挿入に始まり,鉗子や器具の操作においても,手術を終えた後においても,いろいろな工程でさまざまな形で待ち構えているのである.
それでは,どのような事例が実際にあり,そのような事態を回避する方法にはどんなものがあるのだろうか.もしも,そのような場面に遭遇した場合には,どのように対処すればよいのだろうか.
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