今月の臨床 子宮外妊娠—新しい視点から
診断の要点
3.部位別の特徴 6)内外同時妊娠
岩崎 克彦
1
1東海大学医学部母子生育学系産婦人科学部門
pp.1011-1013
発行日 2001年9月10日
Published Date 2001/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904424
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はじめに
(子宮)内外同時妊娠とは,2個の受精卵のうち,1個が正常に子宮体部腔内に着床して発育しながらも,他の1個は子宮外,多くは卵管内に着床発育する状態を言う.正常妊娠と子宮外妊娠の両者を同時に発症した病態である.自然排卵妊娠では発生率が1/30,0001)と非常に稀な疾患であり,そのために診断がかなり困難であるが,最近の生殖補助技術の臨床応用にともなって,内外同時妊娠の発生率は高くなってきており(表1)2),特にこうした症例に対しては,本症の発症について絶えず注意を念頭におく必要がある.本稿では,当院でのデータをもとに,特にIVF-ETを中心に検討してみたい.
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