今月の臨床 子宮外妊娠—新しい視点から
診断の要点
3.部位別の特徴 3)頸管妊娠
鈴木 健治
1
1けいゆう病院
pp.999-1001
発行日 2001年9月10日
Published Date 2001/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904421
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はじめに
頸管妊娠(cervical pregnancy:以下,CPと略)は子宮外妊娠のうちでも稀なものとされ1/1,000から1/50,000妊娠,1/8,628分娩の報告があり,帝王切開,人工妊娠中絶,アッシャーマン症候群,染色体異常,体外受精などの発生要因の時代的,地域的変化に大きく影響されており,特に近年普及する体外受精は卵巣妊娠,腹膜妊娠とともに,その増加要因として挙げられている1〜4)(図1).
他方,経腟法を主とする超音波診断法の普及は,CPの早期診断を可能とし,この10年間,大量出血による死亡例の報告をみない状況となり,さらには妊孕性を温存する保存療法が確立されるなど,治療面でも多様な選択を可能とし,新たな展開が得られた(表1).
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