症例
ホルモン補充療法中に認められた播種性腹膜筋腫症の1例
河合 清五
1
,
吉田 雅代
1
,
河流 陽子
1
,
東條 俊二
1
,
丸山 博司
2
,
正武 孝規
3
1星ヶ丘厚生年金病院産婦人科
2星ヶ丘厚生年金病院検査部
3奈良県立医科大学産科婦人科
pp.1433-1436
発行日 1999年11月10日
Published Date 1999/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903846
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ホルモン補充療法(HRT)を開始して3年3か月後に播種性腹膜筋腫症(LPD)を合併した症例を経験した.
症例は46歳,0妊0産で子宮筋腫のため28歳で筋腫核出術,32歳で腟上部切断術を受けた既往歴がある.卵巣欠落症状のため43歳からHRT(結合型エストロゲン剤0.625mg/日の内服)を続けていたが,下腹部腫瘤の診断で試験開腹術を行い,腹膜上に多数の腫瘤の発生を確認し,術中の迅速診断でLPDが判明した.腫瘤の一部を摘出するとともに,結合型エストロゲン剤の内服を中止して経過観察中であるが,術後1年3か月を経て増悪の徴候はみられない.
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