増刊号特集 泌尿器科治療薬マニュアル—私の処方箋
疾患別薬剤投与プロトコール
内分泌疾患
性ホルモン補充療法
野々村 克也
1
1北海道大学医学部泌尿器科
pp.198-199
発行日 1993年3月30日
Published Date 1993/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900907
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性ホルモン補充療法の現況
泌尿器科領域における性ホルモンの補充療法の範囲は広く,①矮小陰茎に対するアンドロジェン療法,②停留精巣に対するhumanchorionic gonadotropin(hCG)投与,③性腺形成不全症に対するアンドロジェンあるいはエストロジェン投与,④低ゴナドトロピン(GnH)性類宦症・思春期遅発症に対するゴナドトロピン放出ホルモン(Gn-RH)あるいはhCG・menopausal GnH(hMG)投与,⑤高GnH性類宦官症に対するアンドロジェン投与などが行われている。ホルモンの投与方法・効果は個々の症例の年齢・各々の疾患の種類や程度によって大きく異なり,かつ治療期間も通常長期にわたるため,いずれの場合も3〜6か月に一度は身体的徴候の変化・血中性ホルモン・精液等を定期検査し,薬剤の投与量・間隔を調整することが望まれる。③〜⑤については他項目と一部重複すると思われるが,本項では男性化を促すアンドロジェン・GnHについて解説する。
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