薬の臨床
前期破水した産婦人科感染症におけるCefdinir (CFDN)の母体血・臍帯血中濃度と有効性
野平 知良
1
,
磯 和男
1
,
井坂 恵一
1
,
高山 雅臣
1
1東京医科大学附属病院産婦人科
pp.237-242
発行日 1998年2月10日
Published Date 1998/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903191
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妊娠36週で前期破水を来たして入院した患者53例に対しcefdinirの100mgを経口投与し,母体血および臍帯血中濃度を測定した.単回投与時の母体血中濃度は0.084〜2.41μg/ml,臍帯血中濃度は0.043〜1.13μg/mlに対し,連続投与時のそれはそれぞれ0.082〜2.35μg/mlおよび0.04〜1.09μg/mlであった.なお,連続投与による蓄積性は認められなかった.羊水中濃度を測定した4例では2例に0.477および0.558μg/mlが検出された.本剤の単回および連続投与した53例のうち5例に子宮感染を認めたため,有効率は90.5%であった.
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