今月の臨床 先天異常をどう診るか
新生児のマススクリーニングと臨床的対応
2.先天性甲状腺機能低下症・先天性副腎皮質過形成症
安達 昌功
1
,
立花 克彦
1
,
諏訪 珹三
1
1神奈川県立こども医療センター内分泌代謝科
pp.72-76
発行日 1998年1月10日
Published Date 1998/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903147
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先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)
クレチン症患児では,胎児期から甲状腺ホルモン産生の低下した状態にあり,放置されると著明な成長および発達の障害をきたす.しかし,新生児期には,不活発・黄疸・便秘などの非特異的な症状しか示さないことが多く,臨床症状からの早期発見は困難である.そこで,RIA法の開発と相まって,1970年代からクレチン症の新生児マススクリーニングが各国で試みられ1),わが国でも1979年10月より公費負担で全国的に実施されている.
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