連載 病院めぐり
静岡赤十字病院
古川 雄一
1
1静岡赤十字病院
pp.86
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902812
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静岡市は静岡県中部の中心に位置し,北は南アルプスの山々に囲まれ,南は駿河湾に迫る人口約50万足らずの都市ですが,徳川家康が隠居生活を送った歴史からもうかがえるように,1年を通じて気候温暖で風光明媚なところであります.静岡赤十字病院は,駿府城の跡地につくられた駿府公園に隣接する県庁や市役所と並ぶ場所に昭和8年に設立された.現在は総病床数547床で,昭和60年に改築された本館と現在改築中の別館で構成されます.診療科目は21科で,救命救急センターを併設しております.
当産婦人科は常勤6名(うち研修医1名)の医師にて構成されており,産科を中心に生殖生理学,悪性腫瘍学,更年期学,思春期学を専門とする婦人科を診療しています.年間分娩数約1,100件,年間手術件数約600件,1日外来患者約175名を6名のスタッフでこなしています.やはり,分娩が多いと合併症など異常妊娠も多く,他の施設からの母体搬送で依頼されるケースも増加しております.したがって,産科用の43床はほとんど満床の状態です.外来で,産科の次に多いのは不妊症の患者です.当院では,開院当初より慶應義塾大学からのスタッフを送り続けてもらっている関係上,婦人科のなかでも不妊症と悪性腫瘍については力を入れて取り組んでおり,とりわけ不妊症については早くより高度医療を心掛けております.今ではIVFはもちろんのこと,顕微授精にいたるまで行っております.
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