今月の臨床 着床
胚移植の技術と着床
4.共培養法と着床率の向上
竹内 一浩
1
1竹内レディースクリニック
pp.72-75
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902807
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体外受精—胚移植(IVF-ET)は多くの施設で行われるようになってきたが,その妊娠率はいまだけっして満足の得られるものではない.gameteintrafallopian transfer (GIFT)やzygoteintrafallopian transfer (ZIFT)のほうがIVF—ETの成績を上回るとする報告も多い.IVF-ETは受精から4ないし8細胞期までの発育がinvitroで行われるため,卵管内で発育するin vivoの条件に比して重要なfactorが欠落している可能性もある.このため,以前よりできるだけinvivoに近い環境で培養する工夫が試みられてきた.その1つが受精卵と他の細胞をfeeder layerとする共培養法である.筆者らは卵管上皮細胞が受精卵発育や着床率の向上にとって重要な役割を担っていると考え,卵管上皮細胞培養を確立し,受精卵との共培養を行い良好な成績を得た.本稿では卵管上皮細胞培養法と受精卵との共培養法について中心に述べ,さらに文献的考察を加えたい.
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