今月の臨床 不妊治療—ここが聞きたい
体外受精
10.着床率を向上させる工夫は?
藤原 浩
1
,
中山 貴弘
1
,
森 崇英
1
1京都大学医学部婦人科産科
pp.1498-1501
発行日 1996年11月10日
Published Date 1996/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902758
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近年ヒト体外受精—胚移植法が普及するにつれ,いわゆる形質良好胚を移植したにもかかわらず着床が成立しない症例が多数見受けられ臨床的に問題となっている.現在その原因として胚の発生不全のみならず,子宮内膜の分化不全が想定されるようになってきた.
胚においては現在使用されている形態変化からの評価のみならず,着床能を含めた正確な胚の機能評価基準やそのパラメーターが必要とされており,着床率をあげるための胚培養法改善も検討されている.また子宮内膜についても着床機構にかかわる内膜分化の機構に注目し,その異常の評価や制御法などが検討されつつある.
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