今月の臨床 着床
胚移植の技術と着床
3.GIFTはなぜ妊娠率が高いのか
佐久本 哲郎
1
,
神谷 仁
1
,
稲福 薫
2
,
本山 光博
3
,
荒木 康久
3
,
荒木 重雄
4
1沖縄県立那覇病院産婦人科
2やびく産婦人科・小児科
3高度医療研究所中央クリニック
4自治医科大学産婦人科
pp.66-70
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902806
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体外受精—胚移植(IVF-ET)や配偶子卵管内移植(GIFT)などの配偶子操作の技術的進歩は著しく,今日これらの方法は不妊治療の1つとして確立されてきた.一方,妊娠率の観点から検討すると,IVF-ETにおいては胚移植当たり約12〜30%であるのに対しGIFTでは20〜50%とIVF-ETに比べて高い成功率が報告されている1).この違いについては両者の方法の違いからくると推察されている.すなわちGIFTにおいては配偶子を卵管内に移植することから受精,胚の初期発生,子宮内への移送時期などがより生理的に行われていることがIVF-ETにおけるそれと大きく違い,そのことがその後の妊娠成立に影響を与えていると考えられている.
本稿においては筆者らの施設において施行したGIFTとIVF-ETの成績を示し,GIFTにおける高い妊娠成立について考察を加える.
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