今月の臨床 産婦人科とウイルス感染
分娩と授乳
3.C型肝炎ウイルス(HCV)
長田 郁夫
1
,
白木 和夫
1
1鳥取大学医学部小児科
pp.282-285
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902445
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B型肝炎ウイルス(HBV)の母子感染はHBIGとHBワクチンによる予防対策により,その数は激減し1),さらに1995(平成7)年度からはHBVキャリア妊婦から出生した児すべての乳児に感染防止処置が行われるようになり,感染児の数はさらに減少すると考えられる.C型肝炎ウイルス(HCV)の母子感染についても研究が進められているが,母子感染の頻度,母子感染成立の要因,母子感染した児の臨床像と予後などについていまだ多くの問題が残されている.
本稿ではHCVの母子感染に関連して,上記の点を中心に最近の知見をまとめ,さらに母乳投与について言及する.
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