今月の臨床 産婦人科とウイルス感染
胎児感染
2.サイトメガロウイルス感染の診断と児異常
沼﨑 啓
1
,
千葉 峻三
1
1札幌医科大学医学部小児科
pp.252-255
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902438
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ヒトサイトメガロウイルス(CMV)は胎内感染および周産期感染症の因子としては最も一般的なものであるが,免疫抑制状態における持続感染および再活性化も臨床的に問題となっている.CMVの活動性感染の評価および抗ウイルス剤による治療効果判定の指標としての診断およびウイルス学的検査の意義も検討されている.今後は出生前診断も含めた信頼度の高い迅速診断法の開発とともに安全で有効性の高いCMV感染症の治療法の確立が課題と思われる.
今回は胎内感染,周産期感染を中心とするCMV感染症の診断の問題点と胎児・新生児異常について近年の知見を中心に報告する.
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