今月の臨床 妊婦の糖尿病マネジメント
疫学・定義
2.定義と分類はどう変わったか
豊田 長康
1
1三重大学医学部産婦人科
pp.132-134
発行日 1996年2月10日
Published Date 1996/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902407
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妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus:GDM)は,周産期母児管理上重要な病態であり,古くから関心が持たれてきたが,その定義あるいは診断基準については今日でも議論が絶えず,未だに国際的な統一がなされていない.また,わが国と国際組織における定義が異なっていたことから,その理解に混乱を招いてきたと思われる.以上のような状況を考慮して,今回(1995年),日本産科婦人科学会(以下,日産婦)周産期委員会,妊婦耐糖能異常の診断と管理に関する検討小委員会(小委員長,濱田悌二氏)は,従来の日産婦のGDMの定義を国際的な定義に準じた新しい定義に変更した.
本稿では,GDMの定義や診断基準に関する国際的な考え方をあらためて紹介するとともに,とくに日産婦の新しい定義と従来の定義の相違を中心に解説する.
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