今月の臨床 初期治療60分—産科救急
けいれん・昏睡
14.子癇
沖津 修
1
1町立半田病院産婦人科
pp.1389-1391
発行日 1995年10月10日
Published Date 1995/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902301
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わが国の子癇の発症頻度は,全分娩数の0.05〜0.3%で,症例の70%は初産婦,季節は寒冷期に多い.痙攣の回数は1〜10回であるが,重症例ではこれを上回ることがあり,発作回数が多くなるほど,母児の予後は悪化する.妊産婦死亡率が0.5〜17.5%,周産期における児の死亡率は13〜30%とされる.妊娠中毒症の主たる病態は,①血管攣縮,②循環血漿量の減少,③糸球体濾過量の減少,であることを念頭において子癇の管理にあたらなければならない.
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