今月の臨床 妊娠と血液
血管攣縮・血液凝固と妊娠・分娩
9.子癇
寺尾 俊彦
1
1浜松医科大学産婦人科
pp.590-593
発行日 1995年5月10日
Published Date 1995/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902118
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子癇とは日本産婦人科学会の定義によれば「純粋型,混合型にかかわらず妊娠中毒症によって起こった痙攣発作をいい,痙攣発作の発生した時期により,妊娠子癇・分娩子癇・産褥子癇と称する.なお,痙攣発作の発生した時期がまたがった場合,たとえば分娩期と産褥期とに痙攣発作が発生した場合は,分娩・産褥子癇という」とされている.
妊娠中毒症を背景に脳病変が発生し,痙攣発作症状を呈する病態である.脳病変としては脳血管の一過性攣縮と考えられてきた.
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