症例
高位脊髄障害者の妊娠分娩の1例
藤原 葉一郎
1
,
桑原 仁美
1
,
保田 仁介
1
,
岩破 一博
1
,
大野 洋介
1
,
本庄 英雄
1
,
岡田 弘二
1
,
細川 豊史
2
,
田中 義文
2
,
内田 睦
3
1京都府立医科大学産婦人科
2京都府立医科大学麻酔科
3京都府立医科大学泌尿器科
pp.777-780
発行日 1995年6月10日
Published Date 1995/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902165
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高位脊髄障害者の妊娠,分娩例を経験した.患者は18歳の時に,急性横断性脊髄炎に罹患,Th 5以下の完全知覚運動麻痺および失明をきたした.今回42歳で妊娠成立,妊娠39週にて帝王切開術を施行,2,500gの男児を分娩した(Apger 9/10).高位脊髄障害者の妊娠分娩の管理に際しては,種々の問題があるが,主に脊髄障害に起因する自律神経過反射の管理が重要であり,本症例では硬膜外麻酔によって管理した.術後,血栓塞栓によると考えられる脳梗塞症状を呈したが,ウロキーナーゼ大量投与により軽快した.
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