今月の臨床 妊娠と血液
血液疾患と妊娠・分娩
15.血小板異常症
小林 隆夫
1
1浜松医科大学産婦人科
pp.614-616
発行日 1995年5月10日
Published Date 1995/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902124
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血小板の異常には数および機能の異常があり,前者には減少症と増多症が,後者には先天性のものと後天性のものがある.減少症の代表はITPであり,すでに述べた(「12.ITP」).増多症には原発性血小板血症と反応性血小板増加症がある.先天性の機能異常症としては粘着障害を呈するBernard-Soulier症候群,凝集障害を呈する血小板無力症(Glanzmann),放出異常を呈するStorage pool病などが代表的である.後天性のものにはアスピリンなど薬物によるもののほか,腎不全,自己免疫疾患などさまざまな疾患が原因となる.先天性の血小板機能異常症の分類を表1,表2に示したが,このうち代表的なものを述べる.
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