原著
子宮外妊娠のMagnetic Resonance Imaging(MRI)像の特徴
門間 千佳
1
,
小林 史典
1
,
藤原 浩
1
,
林 研
1
,
伊原 由幸
1
,
佐川 典正
1
,
森 崇英
1
,
富樫 かおり
2
,
川上 聡
2
,
森川 賢二
2
,
小西 淳二
2
1京都大学医学部婦人科産科
2京都大学医学部核医学科
pp.247-251
発行日 1995年2月10日
Published Date 1995/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902049
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今回われわれは,子宮外妊娠を疑われた8症例に対しmagnetic resonance imaging(MRI)を行い,MRI所見と手術時の所見とを比較検討した.MRIでは,8例全例で血性腹水が検出でき,また,付属器の血腫の診断が可能であった.また,造影を行うことにより5例で卵管を描出でき,卵管と血腫の位置関係より卵管妊娠と診断された.手術所見では,8例全例で血性腹水を認め,7例が卵管妊娠で1例は腹膜妊娠であった.MRIにて卵管を描出できなかった3例の手術所見は,腹膜妊娠症例,卵管破裂をきたした症例およびMRI検査後約3週間目に手術療法を行い卵管妊娠が確認された症例であった.MRIにて卵管妊娠と診断された5例はすべて手術所見にて卵管妊娠と確認された.以上の結果より,MRIは子宮外妊娠の診断,とくに卵管内か否かなどの妊娠部位の正確な診断に有用な検査法であると考えられた.
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