今月の臨床 難治性合併症を診る—婦人科
難治性感染症
23.エンドトキシンショック
山元 貴雄
1
1京都府立医科大学産婦人科
pp.1254-1255
発行日 1994年10月10日
Published Date 1994/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901924
- 有料閲覧
- 文献概要
ショック(shock)とは,末梢循環不全に起因する細胞機能不全と定義されている.エンドトキシンショック(endotoxin shock)は,グラム陰性菌の内毒素(endotoxin)が原因となって発症するもので,敗血症性ショックのなかでも最も重篤なものである.その発症の機序は,心原性ショック,出血性ショックやアレルギー性ショックなどとは異なり,臨床上の特徴として,初期に心拍出量の一過性増加と血圧の低下がみられる.
ここでは,エンドトキシンショックについて概説するとともに,最近注目されているサイトカイン(cytokine)やケミカルメディエーター(chem—ical mediator)との関係について述べる.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.