今月の臨床 婦人科医のためのオステオポローシス
治療と予防
骨増加療法
24.イプリフラボン
竹内 靖博
1
1東京大学医学部第四内科
pp.1143-1144
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901889
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イプリフラボンはフラボノイドの一種であるイソフラボンの誘導体であり,ミトコンドリアの酸化的リン酸化の調節因子であることが知られていた.この物質にはエストロゲン作用は認められないが,エストロゲンの作用を促進することが報告されている.とりわけ,エストロゲンによるカルシトニン分泌作用を促進すること1)などから,イブリフラボンには閉経後骨粗鬆症の予防および治療効果のあることが期待されていた.その後の動物実験や骨粗鬆症患者への投与成績から,本薬剤には実際に骨量の減少を抑制する作用のあることが明らかにされた,本稿では,その作用機序と臨床的効果について概説する.
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