今月の臨床 早期癌—診療ストラテジー
Overview
1.子宮頸癌
塚本 直樹
1
1国立病院九州がんセンター
pp.722-725
発行日 1994年6月10日
Published Date 1994/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901762
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
子宮頸癌は,境界病変である軽度異形成,中等度異形成,高度異形成を経て上皮内癌,浸潤癌へと進行してゆくものと考えられている.わが国の子宮頸癌取扱い規約では,異形成は3段階に分類され,癌である上皮内癌とは厳密に区別する立場がとられている1).
しかし,異形成と上皮内癌は連続性の病変であり,高度異形成と上皮内癌とは生物学的に区別しがたいとの立場から,異形成と上皮内癌を一括して子宮頸部上皮内腫瘍(cervical intraepithelialneoplasia,CIN)とする主張がなされ,欧米ではこのCIN分類が採用されている.CINは3段階に分けられ,CIN lは軽度異形成,CIN 2は中等度異形成,CIN 3は高度異形成・上皮内癌に相当する.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.