今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル
F.内分泌・不妊
43.高プロラクチン血症の原因の鑑別
東 敬次郎
1
1徳島大学医学部産婦人科
pp.510-512
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901705
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無月経を主訴とする婦人の血中プロラクチン(PRL)濃度を測定してみると,その15〜20%に高PRL血症の存在することがわかっている.また本症では乳汁漏出や排卵障害が惹起されて,不妊となり女性の生殖機能が損なわれる.さらに本症のほぼ3分の1はプロラクチノーマが原因となっており,脳神経外科的に腫瘍摘除術が必要なマクロプロラクチノーマが婦人科医により発見される場合もまれではない.このような観点から,高PRL血症は婦人科外来で留意すべき内分泌疾患と言える.
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