増刊号 ―これだけは押さえたい―最重要疾患の病態・診断・治療法
婦人科編
不妊・生殖
高プロラクチン血症
折出 亜希
1
1島根大学医学部産科婦人科
キーワード:
高プロラクチン血症
,
乳汁漏出症
,
プロラクチノーマ
Keyword:
高プロラクチン血症
,
乳汁漏出症
,
プロラクチノーマ
pp.181-185
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650790040181
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Points
+高プロラクチン(PRL)血症の病因は,プロラクチノーマ,Argonz-del Castillo症候群,Chiari-Frommel症候群,薬剤性,原発性甲状腺機能低下症の順で多い.抗精神病薬,抗潰瘍薬,経口避妊薬などを服用していないかの確認が重要である.
+高PRL血症の診断は通常1回の採血で行うが,血中PRLは生理的要因で変動しやすいため注意が必要である.
+月経異常,乳汁漏出が主な臨床所見である.基本的に,症状がない場合や下垂体腫瘍がない場合は治療の必要はない.血中PRL値が高値であるにもかかわらず臨床症状を認めない場合はマクロプロラクチン血症を疑う.

Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.