今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル
F.内分泌・不妊
42.PCO症候群の診断
田辺 清男
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科
pp.508-509
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901704
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多?胞性卵巣症候群(polycystic ovary syn—drome,以下PCOSと略)は月経異常を呈する疾患の中では特異的な症状を示すものであり,当院へ月経異常を訴えて来院する患者の約1/4を占めるほどの比較的ポピュラーな疾患である.古くはStein-Leventhal症候群として知られた疾患であるが,彼らが報告したような典型的な男性化徴候を呈する症例は日本人ではまれで,現在は下記のような臨床症状,ホルモン値,並びに画像診断からPCOSを診断している.
PCOSの原因は不明でいくつかの疾患群を含んでいる可能性がある.したがって治療にも特殊なものはない.未婚か既婚か,不妊かどうか,さらに年齢などによって,その疾患に合った治療法を選択するべきである.
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