今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル
C.外来感染症
14.MRSA検査
吉岡 保
1
,
尾崎 宏治
1
,
岩崎 豊
2
1倉敷成人病センター産婦人科
2倉敷成人病センター臨床検査部
pp.412-414
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901676
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
MRSAはmethicillin-resistant staphylococ—cus aureusメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の略号である.メチシリンは黄色ブドウ球菌のペニシリン分解酵素(ペニシリナーゼ)で分解されないペニシリンで従来のペニシリン耐性黄色ブドウ球菌に例外なく有効であった.しかし今日,MRSAはメチシリンだけでなく,第一,第二,第三世代のセフェム系を含めてほとんどのβ—ラクタム薬に耐性を示し,院内感染の問題としてその予防と治療は社会的に大きな関心事になっている.S.aureusにはMRSAとMSSA(methicillin sensi—tive S.aureus)の2種類があり,MSSAはメチシリンに感受性を示す黄色ブドウ球菌である(図1).
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.