今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル
B.初診
8.内診
黒島 義男
1
,
岩崎 克彦
1
1東海大学医学部産婦人科
pp.397-399
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901670
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内診の目的と意義
内診には,腟内に手指を挿入してこれだけで触診を行う狭義の内診と,これにいま一方の手を腹壁上に置き,内外両手の間に内性器をはさんで触診を行う広義の内診とがあり,通常後者が一般的である.双合診,双手診,腟腹診などの呼称もある.
内診は,婦人科医がマスターすべき最も基本的な手技の一つであり,これなくしては婦人科の診察は成り立たないと言っても過言ではあるまい.近年,画像診断が普及したためか,内診が軽視されがちであるが,このような傾向は言語道断である.内診から得られる情報は後述するように多岐にわたるが,正確な内診こそ正しい診断に結びつくことを強調したい.
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