産婦人科クリニカルテクニツク ワンポイントレッスン
胚移植用カテーテル
齊藤 英和
1
,
平山 寿雄
1
,
野原 理
1
,
広井 正彦
1
1山形大学
pp.206
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901624
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- 文献概要
体外受精・胚移植は不妊症の治療法として種々な原因の不妊症に応用されてきている.我々もこの方法を改良しながら治療に用いているが,この方法の内で胚を子宮内に移植するために,種々なカテーテルが考案され利用されている.当初テフロン製のカテーテルが多かったが,テフロン製では硬すぎ,子宮内膜を傷つける可能性が高かった.そこで我々は富士システムズ社に依頼し,シリコン製のカテーテルを特別に試作してもらい,種々の硬度,外径,内径のシリコンカテーテルを用いて子宮腔に挿入しやすく,子宮内膜損傷ができるだけ少ないカテーテルを試作した.その結果現在胚移植には外径の太さは2mmとしたカテーテルを標準としているが,内子宮口でカテーテルが挿入しにくい症例に対しては鉗子にて子宮膣部を手前に引きながらカテーテルを挿入している.これでも入りにくい症例には,外径が2.5mmのカテーテルを用いている.カテーテルには先端からの距離が目盛られており,カテーテルが何cm挿入されたか一目でわかるようになっている.また胚を吸入するカテーテルの穴も側面に開いたものを先端にし胚を吸入しやすくしている.
100%血清をカテーテル全長に満たした後,空気をカテーテル1cmの長さだけ吸入し,さらに胚を培養液とともに吸入する.
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