今月の臨床 不妊症はどこまで治せるか
ARTの問題点
26.ARTとAssisted Hatching
小田原 靖
1
,
松本 和紀
1
,
楠原 浩二
1
,
寺島 芳輝
1
1東京慈恵会医科大学
pp.201-202
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901622
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IVF-ETの第1例成功以来,十余年を経てARTは不妊症治療のなかで大きなウエイトを占めるようになった.近年IVFにおける卵胞刺激法や男性因子に対する受精率の改善などについて,多くの新しい治療手技が開発されてきたが,着床に対する治療的なアプローチはいまだ十分ではない.Cohenらは胚透明帯を顕微操作により開窓することによりHatchingが促進されることに注目し,これをIVFに応用した{Assisted Hatching(AHA)}1).AHAに関する基礎的臨床的検討のほとんどはCohenらの報告であり,他施設からの追試報告は多くない.本稿ではCohenらの報告を中心としたAHAの臨床成績を述べたい.
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