私の工夫
腹腔鏡手術における超音波メス(ハーモニックスカルペル®)の使用経験
藤本 泰子
1
,
大野 洋介
1
,
田中 一範
1
,
細川 健一
1
,
岡田 弘二
1
Yasuko Fujimoto
1
1京都府立医科大学産婦人科
pp.1141-1144
発行日 1993年9月10日
Published Date 1993/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901459
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ハーモニックスカルペルは超音波によるブレードの振動により切開および凝固を行う新しい手術機器であり,発熱による組織損傷のないことを特徴としている。今回,本機器を用いて腹腔鏡手術を行った。未婚女性2例と挙児希望婦人4例に,それぞれ卵巣嚢腫摘出術,子宮内膜症焼灼,多嚢胞卵巣焼灼術,癒着剥離術および卵管開口術を行った。その結果,手術時間は平均58分で出血量は少量であった。卵巣嚢腫摘出術の2例は術後3日目と4日目,その他の4例は術後2日目に退院した。本機器は,卵管,卵巣など隣接する正常組織への損傷を最小限にする必要のある未婚女性や挙児希望婦人における腹腔鏡手術に有用であると考えられた。
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