今月の臨床 ホルモン補充療法;HRT
HRTの副作用
24.ホルモン補充療法と子宮体癌のリスク
林 玲子
1
,
蔵本 博行
2
Reiko Hayashi
1
,
Hiroyuki Kuramoto
2
1北里ヘルスサイエンスセンター
2北里大学医学部産婦人科
pp.868-869
発行日 1993年7月10日
Published Date 1993/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901381
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アメリカなどでは1970年代初期から「女性を永遠に若くする」とのかけ声の下,エストロゲンの長期投与が更年期障害や骨粗鬆症の予防目的で用いられている。経口摂取可能な結合型エストロゲンが開発されて以来のことである。本ホルモン補充療法の有用性が認められている反面,子宮体癌(内膜癌)の発症する危険が高いと警告する報告が早くも1970年代からなされている。本邦においては,エストロゲンによる発癌例のまとまった報告はないが,今後,ホルモン補充療法の普及により,その発生が懸念されるので,以下,エストロゲンと子宮内膜癌の関連についてまとめることとしたい。
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