今月の臨床 流産
診断
23.流産の予後をどうみるか
加藤 紘
1
,
齋藤 剛
1
Hiroshi Kato
1
,
Tsuyoshi Saito
1
1山口大学医学部産婦人科
pp.74-75
発行日 1993年1月10日
Published Date 1993/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901156
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流産は,臨床的に妊娠継続の可能性のある切迫流産と可能性のないものに大別される。予後についても切迫流産では主に現在の妊娠自体の転機が問題となるが,進行性流産などでは,今回の妊娠の転機もさることながら,次回以降の妊娠に対する不安が大きくなる。切迫流産の予後,すなわち妊娠継続の可能性については超音波診断技術の発達により,最近では比較的容易に判断できるようになった。しかし流産後の患者に対して,流産の原因あるいは治療法を含めて,次回以降の妊娠の予後を説明するのはきわめて難しい。ここでは切迫流産の予後判定に触れるとともに,流産後患者の次回妊娠の転機について現在の考え方を述べる。
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