今月の臨床 思春期診療
思春期と性
22.性教育—現場からの問題提起
高岡 邦夫
1
Kunio Takaoka
1
1シロアム病院
pp.1349-1351
発行日 1992年11月10日
Published Date 1992/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901077
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性教育については,従来否定的見解が強く,たとえば「寝た子を起こすな」,「性教育など受けなかったが,何ら支障はなかった」などという見解が多かった。しかし,思春期の児童・生徒の身体的発育の向上や,社会的環境の変化により,性に対する考え方,性の価値観にも変化をもたらすことになった。加えて,性情報の氾濫と性の商業化によりいっそう性行動の活発化となって現われた。もはや,性教育が必要か否かを議論する時代ではなくなった。学者や識者は性教育は人間教育であると強調している。改めて,性教育の必要性や重要性を喚起しなければならないと考える。
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