今月の臨床 思春期診療
症状とその対応
7.無月経
石塚 文平
1
Bunpei Ishizuka
1
1聖マリアンナ医科大学産婦人科
pp.1306-1307
発行日 1992年11月10日
Published Date 1992/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901062
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原発性無月経
定義
初経発来が遅延した場合に,どの年齢から原発性無月経とするかの定義は,当然,平均初経年齢の低下にともない変化すべきである。近年,生理的遅延による初経未発来女子の割合は,14〜15歳ですでに非常に低く,平野らの1980年の調査でも15歳で0.33%,16歳で0.15%という1)。すなわち現在ではこの年齢ですでに正常女子のほぼ100%が初経発来を見ると考えられる。したがって,原発性無月経の検索,治療も日本産科婦人科学会の定義である18歳まで待たず,15歳または高校入学時には開始すべきであると考えられる。
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