特集 症状からつかむ私の治療指針
婦人科
無月経
倉智 敬一
1
1阪大産婦人科
pp.883-885
発行日 1973年11月10日
Published Date 1973/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204900
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I.考えられる疾患
月経は間脳下垂体卵巣系内分泌機能の正しい働きによつて子宮内膜から周期的に発来する出血であるから,間脳・下垂体・卵巣および子宮のいずこに疾患があつても無月経となる。精神的あるいは心因性の原因は間脳機能を障害して無月経をしばしば招来するし,また甲状腺や副腎など間脳下垂体性腺系以外の内分泌腺機能異常もこの系に作用して無月経をもたらす。さらに性ステロイドの代謝障害や全身性消粍性疾患によつても無月経がみられる。
以上の各臓器・組織の障害は機能性のこともあり,また器質性障害のこともある。
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