今月の臨床 排卵—誘発と抑制の実際
不妊治療
23.漢方薬の応用
高橋 諄
1
,
矢内原 巧
2
Jun Takahashi
1
,
Takumi Yanaihara
2
1東京船員保険病院産婦人科
2昭和大学医学部産婦人科
pp.1095-1097
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901009
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排卵障害は間脳—下垂体—卵巣系での内分泌機能環の異常であり,西洋医学的には異常部位の診断法の進歩とともに,新薬剤の開発,応用によって,治療効果も格段に上がっている。一方,いぜん西洋薬のみでは治療が難しい症例のあることも事実であり,社会環境の複雑化にともなうストレスが原因と思われる中枢性の排卵障害も増加している。これらの症例に対し漢方製剤が有用であるとの報告が多いこと,副作用が少ないことなどから,漢方製剤の排卵障害の治療における必要性は近年ますます高まっている。
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