今月の臨床 排卵—誘発と抑制の実際
誘発法の実際
6.排卵誘発法の選択基準
青野 敏博
1
,
苛原 稔
1
Toshihiro Aono
1
,
Minoru Irahara
1
1徳島大学医学部産科婦人科
pp.1045-1047
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900992
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排卵が障害されると,無月経をはじめとする各種月経異常が招来され,既婚女性では不妊に陥る。排卵障害の治療目標としては,持続的な排卵性月経周期の回復が望ましいが,各種排卵誘発剤は一般に治療した周期にのみ有効で,永続的な効果は期待できない。
このような状況なので,排卵誘発の対象は無排卵以外に不妊原因のない不妊女性であり,治療周期に排卵した卵子を受精,着床させることが必要である。一方排卵障害のため月経異常を訴える未婚女性や挙児を希望しない既婚女性に対しては,estrogenやgestagenなどの性ステロイドホルモンの補充療法を行うことになる。
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