臨床研修セミナー 多胎
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排卵誘発による多胎
青野 敏博
1
Toshihiro Aono
1
1徳島大学医学部産婦人科
pp.51-54
発行日 1989年1月10日
Published Date 1989/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207929
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白人における多胎妊娠の頻度はHellinの概算式80n−1(nは胎数)で示され,双胎は80回に1回,品胎は6,400回に1回の割合とされている。多胎妊娠の頻度は人種によって差が大きく,黒人では高く,黄色人種では低く120〜150回に1回の割合である。しかも双胎についてみると,1卵性双胎の頻度は人種間に差がなく,双胎の発生は2卵性双胎の頻度に依存していることが分かっている。
排卵誘発剤の普及は,これ迄挙児が期待できなかった不妊婦人に,治療により妊娠の喜びを得させることができるようになったが,その副作用として多胎妊娠の増加がもたらされた。
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