今月の臨床 高年婦人科—更年期から老年期へ
予防的ケア
28.食事と運動
玉井 利孝
1
,
中井 継彦
1
Toshitaka Tamai
1
,
Tsuguhiko Nakai
1
1福井医科大学第三内科
pp.977-980
発行日 1992年8月10日
Published Date 1992/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900978
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近年わが国の女性の平均寿命が80歳を越えるようになり,そのため65歳以上の老人の総人口に占める割合は急速に増加してきた。我々は世界的にも経験のないような急速な高齢化社会を迎えようとしている。男性の場合,加齢とともに徐々に老化するが,女性では45〜50歳前後に閉経という大きな身体的変化が起こり,生殖期から生殖不能期への移行すなわち更年期から老年期を体験することになる。更年期以降の女性には,心筋梗塞をはじめとする動脈硬化性疾患や骨粗鬆症の発症頻度が急速に高まるため,その対策が重要である。本稿では高年婦人に高い頻度で認められる動脈硬化性疾患と骨粗鬆症を中心に食事と運動による予防について述べたい。
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