CKDステージG3以降の診療と看護・生活支援
食事と運動療法 生活・食事指導
加藤 明彦
1
1浜松医科大学医学部附属病院 血液浄化療法部
キーワード:
飲酒
,
運動療法
,
喫煙
,
食塩
,
食品中のタンパク質
,
栄養指導
,
筋肉減少症
,
慢性腎臓病
,
生活指導
Keyword:
Alcohol Drinking
,
Dietary Proteins
,
Exercise Therapy
,
Smoking
,
Sodium Chloride, Dietary
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Sarcopenia
pp.657-663
発行日 2013年6月10日
Published Date 2013/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013301688
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CKDステージG3以降は,過度の食事摂取,活動不足,喫煙,大量飲酒などの生活習慣に対する指導が重要である.しかし,これら生活習慣を是正する場合には,個別の対応が求められる.たとえば,食事中のたんぱく質を制限する場合,臨床的および生化学的な栄養素不足の指標を注意深くモニターする必要がある.そして,もし栄養障害がある,あるいは栄養リスクの高い場合は,たんぱく質の制限は慎重に行う.最近のKDIGOガイドラインでは,栄養障害のリスクを避けるため,糖尿病および非糖尿病でステージG4~G5患者では0.8g/kg理想体重/dayを提言している.同様に,塩分喪失性腎症や心不全がなく,低血圧や脱水症を合併しやすい場合は,減塩自体が腎機能低下を起こすことがある.運動療法は中等度の負荷から開始し,徐々に強度を高める必要があり,冠動脈疾患のリスクのある場合は強い負荷は避けるべきである.
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