特集 予防医療―包括的な提供を目指して
患者教育
食事と運動
大野 洋介
1
,
大野 幸子
2
1防衛医科大学校病院総合臨床部
2東京大学大学院医学系研究科イートロス医学講座
キーワード:
糖尿病発症予防
,
食事療法
,
運動療法
Keyword:
糖尿病発症予防
,
食事療法
,
運動療法
pp.1085-1089
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_1085
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Summary
▪食事は,医学的に齟齬のない範囲で患者の嗜好を尊重する.
▪地中海食を含め,バランスのよい食事はすべて糖尿病発症予防効果が期待できる.
▪低炭水化物ダイエットの糖尿病発症予防効果は定かではない.
▪朝食は必ず食べるよう指導する.
▪自宅調理が困難な場合は,宅配食・定食を利用し,バランスのよい食事を心がけるよう推奨する.
▪白米よりも麦飯や玄米のほうが食物繊維が豊富で,肥満や糖尿病の発症を予防する効果が期待できる.
▪砂糖入り飲料(ソフトドリンク)を控え,お茶のペットボトルや水筒の利用を推奨する.
▪ゆっくり味わって食べることを推奨する.
▪アプリや万歩計を利用して通勤時,外出時に歩く距離を増やし,階段を使うことを推奨する.
▪登山・ウォーキング・水泳・趣味のスポーツなどで運動量を増やすことを推奨する.
▪30分間座って作業をしたら,5~10分間立つことを推奨する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020