今月の臨床 帝王切開
合併症妊娠と帝王切開
20.産道感染ヘルペス,GBS,HIV,リステリア
今井 史郎
1
,
清水 郁也
1
Shiro Imai
1
,
Ikuya Shimizu
1
1大阪府立母子保健総合医療センター産科
pp.696-698
発行日 1992年6月10日
Published Date 1992/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900892
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単純ヘルペスウイルスHerpes simplex virus(HSV)新生児のHSV感染症は胎内感染によることはほとんどなく大部分が産道感染であり,病変部位(潰瘍)にいるウイルスからの感染による。分娩時に児がウイルスに触れないようにすることが基本的な対策になる。このウイルスには1型と2型があり,性器感染には2型が多いが1型もあり,同等に取り扱う。
当科において現在試験的に行っている性器ヘルペス合併妊婦の管理方針を示す。ただし,現在ウイルス培養の診断的意義や妊娠中のacyclovirの投与については議論の多い分野であり,今後変更が加えられる可能性がある。
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