今月の臨床 帝王切開
帝王切開に踏みきるとき
5.CPD
兼子 和彦
1
Kazuhiko Kaneko
1
1葛飾赤十字産院
pp.650-652
発行日 1992年6月10日
Published Date 1992/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900877
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CPDの概念と定義1〜3) 児頭骨盤不均衡(cephalopelvic disproportion,CPD)の概念は,骨盤の大小・形態のみで分娩の予後を判定するよりも児頭と骨盤とを比較して児頭の産道通過性を診断する方が合理的であるとの考えから生まれた。
したがって「CPDとは児頭と骨盤の大きさに関係した因子の不均衡による難産状態をいう」と定義され,難産因子である絶対的狭骨盤(産科的真結合線あるいは最短前後径9.5cm未満)や巨大児や水頭症など児頭が骨盤に比し明らかに大きいもの(広義のCPD),回旋異常・進入異常による分娩障害,軟産道や陣痛因子による分娩障害を除外した上での定義が示されている。
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