症例
自己免疫疾患と発癌
中塚 幹也
1,2
,
江尻 孝平
1
Mikiya Nakatsuka
1,2
,
Kohei Ejiri
1
1岡山労災病院産婦人科
2現:岡山大学医学部産婦人科
pp.497-499
発行日 1992年4月10日
Published Date 1992/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900830
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各種の自己免疫疾患の内でもDermatomyositisと悪性腫瘍の関連は以前から知られている。しかし他の自己免疫疾患と発癌の関係は現在でも不明である。私達は代表的な自己免疫疾患と悪性腫瘍の関連について考察し,実際に経験した3症例について報告する。症例1はMCTD治療中に子宮頸癌と診断され手術療法を施行し経過良好である。また一卵性双生児の妹も抗核抗体陽性など免疫学的異常を示していた症例2はRA治療中に子宮内膜癌の診断を得て手術療法,化学療法を施行するも腫瘍マーカーが下降せず,重複癌の検索の結果,上行細腸癌が発見された。症例3は卵巣癌に対して抗癌剤使用中,手指壊疽,筋力低下が出現し抗核抗体,抗DNA抗体など各種の免疫学的検査で異常値を示した。
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