今月の臨床 胎児治療—どこまで可能か
治療効果のモニタリング
26.血液
高橋 昌俊
1,2
Masatoshi Takahashi
1,2
1佐々総合病院産婦人科
2杏林大学産婦人科
pp.341-343
発行日 1992年3月10日
Published Date 1992/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900788
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
最近の超音波断層装置の発達により,胎児に対する直接的・侵襲的な治療および検査が比較的安全に行われるようになった。しかしながら胎児治療や胎児採血はやはり侵襲的子段であるので,考えうる合併症の存在に十分注意しさらに実施にあたっては慎重なインフォームドコンセントが必要である。
これからの周産期管理において今後胎児治療の重要性はましてくると考えられるが,より安全で簡単な方法の開発が期待される。また治療効果のモニタリングについても現時点では母体よりの効果的な方法はなく,直接胎児血を採血するかまたは画像診断によっており,この方面からも有用で簡便な手段の開発が待たれる。本稿では胎児治療のモニタリングの一つである胎児採血について述べる。
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.