今月の臨床 月経とその異常
月経異常と全身疾患
19.血液疾患と月経異常
鈴木 正彦
1
,
吉村 泰典
1
,
高橋 昌俊
1
Masahiko Suzuki
1
1杏林大学医学部産婦人科
pp.436-438
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900379
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
血液疾患はその種類により,年齢分布にある特徴をそなえており,頻度にも性差が認められるものがある。また女性にとって月経とは避けられない生理現象の1つである。そのために,これらの血液疾患の初発症状が月経という型で現われる場合も少なからず存在する。さらに血液疾患にとって出血はその症状を悪化させるものであり,起こしてはならない症状の1つとなっている。ゆえに血液疾患を有する女性にとっては,月経という生理的出血が一命をも失いかねない重大事となる。
血液疾患は血球系の異常と凝固線溶系の異常に大別される。血球系の血液疾患は症状として貧血で代表され,凝固線溶系の血液疾患は出血で代表される。
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.