Japanese
English
装置と方法
Scinticamera 1600 Ward Memory Systemの心疾患診断への応用
Utilization of Scinticamera 1600 Ward Memory System for Diagnostic Study of Cardiovascular Diseases
高橋 雅俊
1
,
石井 定美
1
,
北川 元信
1
,
小池 荘介
1
,
百目木 公一
1
,
岡本 十二郎
2
,
村山 弘泰
2
,
阿部 公彦
2
Masatoshi Takahashi
1
,
Sadayoshi Ishii
1
,
Motonobu Kitagawa
1
,
Sosuke Koike
1
,
Kinichi Domeki
1
,
Shujiro Okamoto
2
,
Hiroyasu Murayama
2
,
Kimihiko Abe
2
1東京医科大学外科学教室
2東京医科大学放射線科学教室
1Department of Surgery, Tokyo Medical College
2Department of Radiology, Tokyo Medical College
pp.899-905
発行日 1970年10月15日
Published Date 1970/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202197
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まえがき
Cassen (1950)1)らは最初に甲状腺のスキャンニングを行なったが,Anger (1950)2)らによる光電記録方式の改良により,また種々の短半減期radioisotope (R. I. )の開発と共に,肝,肺,腎,膵その他の臓器にもスキャンニング法が利用されるようになった。しかし動的な面での使用すなわち血流動態を捉えるような研究は少なく,Rejal3)らが1958年Cardio blood poolの観察にRadioisotopic scanning methodを示唆し,Maclutyre(1958)4)らは,縦隔腫瘍と動脈瘤の鑑別あるいは滲出性心嚢炎の診断にスキャンニング法を最初に行なっているが,これらも真の意味では動的な面での利用とはいわれない。シネ心血管撮影と同じく動的な面を観察したいという要求から,近年10年間にシンチレーションカメラの開発がAnger5)によって進められ完成をみるに至った。これはまだシネ撮影とまではいかないが,アイソトープの血流分布を0.5〜0.25秒の早い速度で観察できる点で優れており,しかも侵襲の最も少ない操作で,心血管疾患の診断精度を大きく向上させるものとして期待される。
最近われわれはAnger型Scintillation Cameraと1600 Ward Memory Systemを入手し,心血管疾患の動的観察を行なっている。まだ少数例であるが装置および臨床成績について述べてみる。
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